しばたテックブログ

気分で書いている技術ブログです。

Surface Pro 4をWindows 11にアップグレードした

先日Windows 11が正式リリースされたのでプライベートで使用しているSurface Pro 4をWindows 10からアップグレードしました。

その手順を自分自身のために記録に残しておくことにします。

Surface Pro 4はWindows 11非対応機種

そもそもの前提として残念ながらSurface Pro 4はWindows 11非対応機種です。
Windows 11に求められる主要な要件のうち、

  • セキュアブート
  • TPM 2.0

は満たしているものの、CPUが古い世代のため非対応であり「PC正常性チェック」でも以下の様な結果となります。

f:id:stknohg:20211005224150p:plain
PC正常性チェック

このため通常の方法ではアップグレードできません。

Windows 11をハードウェア要件を満たさない機種にインストールする方法

Insider Previewの時点からWindows 11をハードウェア要件を満たさない機種にインストールする方法はあった様で、最近だと以下のGistにあるスクリプトの手順がニュースになったりもしていました。

ただ、このスクリプトの内容を元に改めて調べてみるとMicrosoftのサポートページに普通に手順が載ってました。

support.microsoft.com

support.microsoft.com

なので今回はこのサポートページの手順に従っています。
先述のGistのスクリプトは使っていません。

Surface Pro 4をWindows 11にアップグレードする

自分の環境ではこの手順でアップグレードできました。
他の環境で再現性のあるものかはわかりませんし保証もできません。

サポートページにも

not recommended unless instructed by support

とある様に基本的には非推奨ですし実施するとサポート対象外になる行為です。

もしこのエントリをみて自分も試そうと思う方がいるならそのあたりは覚悟の上でやってください。
本エントリは私自身の作業記録を残すためのものであり、他人が同様の行為を行った結果に関しては一切関知もしませんし責任も負えません。

0. アップグレード前環境

  • Windows 10 Pro 20H2
  • 2021年10月5日時点での最新パッチを適用済み

1. レジストリの変更

はじめにサポートページの手順にある様に以下のレジストリキーを設定します。

  • キー : HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\MoSetup
  • 名前 : AllowUpgradesWithUnsupportedTPMOrCPU
  • 設定値 : DWARD 1

最初MoSetupのキーは無い状態だったのですが、レジストリ未設定の状態で一度アップグレードに失敗した際にはキーが作られていました。
アップグレードをリトライできないので確証はありませんが初めからキーを作る形でも問題ないと思います。

2. Windows 11 ISOをダウンロード

Windows 11にアップグレードする方法は何種類かありますが

  • Windows Update
  • Windows 11 インストール アシスタント

を使った手順は上手くいきませんでした。

ISOファイルをダウンロードしマウント、媒体内部にあるsetup.exeを実行する形でアップグレードに成功しています。

具体的な手順の記録は取っていないですが基本インストーラーの指示に従うだけです。
前項のレジストリキーを設定してればハードウェア要件のチェックをスキップしインストールを継続できるはずです。
(そうでない場合は要件チェックで処理が中断される)

インストール処理の途中で以下の様な警告ダイアログが表示されます。

f:id:stknohg:20211005231109p:plain
アップグレード時の警告

ここで「ハードウェア要件を満たして無いがこのまま続行して良いか?非推奨だぞ。問題が出る可能性があるぞ。サポート外になるぞ。」と確認されますので覚悟を決めて「承諾する」ボタンをクリックするとアップグレード作業が開始されます。

あとはアップグレード作業が終わるまで待つだけです。

結果はこんな感じです。
気持ち動作にラグがある様な気もしますがいまのところは問題なく動作しています。

f:id:stknohg:20211005232213p:plain

ライセンス上の嫌疑

一応現在Windows 11にアップグレードしたSurface Pro 4はライセンス認証は正常に認証済みなので大丈夫だとは思ってるのですが、Windows 10からWindows 11への無償アップグレードの対象が「全Windows 10ユーザー」なのか「互換性をクリアしたWindows 10マシンを持つユーザー」なのか裏どりすることができませんでした。

Microsoft製品では「技術的には可能だが規約としては禁止行為」というパターンが多くあるため今回のアップグレードが単純に自己責任で済むのか正直なところ確証が無いです。
万が一このアップグレードがライセンス上問題ある場合は直ちにダウングレードする予定です。

結論

やるにはやったが、こんなことで悩むなら新しいマシンを買った方が早い。

ということでしばらくはこのSurface Pro 4を使い続けますが、来年発売予定のSurface Laptop Studioあたりにでも買い替えようと思います。

www.microsoft.com